帯状疱疹はヘルペスの一種ですが、簡単に言うと水ぼうそうの再発です。
幼少期に水ぼうそうになったり、水ぼうそうのワクチンを打ったことで一度でも体内に水ぼうそうのウイルスを取り込んだ後に発症します。
一度体内に取り込んだウイルスは無くなることはなく神経(神経節)に潜伏して残っています。
普段は自分の免疫で抑え込んでいるのですが、忙しかったり疲れたりストレスなどで免疫が弱った時にウイルスを抑える力が弱くなってしまうため、ウイルスが増えてきます。そして、左右のどちらかで末梢の神経に沿ってブツブツと痛みが出てきます。顔でも体でも腕や足でも出ます。50才から発症率が高くなり、80歳までに3人に一人が発症するといわれています。
また、幼少期に水ぼうそうになった人は、10代や20代で帯状疱疹を発症することがあります。ウイルスの増殖はずっと続くわけではないので放置でもいずれ治りますが、ウイルスが増えた分神経を傷つけてしまい、痛みが強くなりますし長く残ることになります。これを帯状疱疹後神経痛(たいじょうほうしんごしんけいつう)と言いますが、長い人では2,3年程度続く人もいます。
治療方法としては、
上記のような痛みが続くと非常につらいため、早めにウイルスを抑えるお薬を内服することで、帯状疱疹後神経痛があまりきつくならないようにすることをお勧めいたします。
予防方法としては、
そもそも帯状疱疹にならないようにするためにワクチン接種も推奨しています。
ワクチンの種類は2種類あります。3-5年に1回を推奨するものと、15年に1回程度(今後のデータ次第では20年に1度となるかもしれません)を推奨するものがあります。
乾燥弱毒生水痘ワクチン 3-5年程度に1回(1回だけです) |
1回 8,800円(税込み) ※赤ちゃんの時の水痘ワクチンと同じです |
シングリックス 間隔があく可能性ありますが今のところ15年に1回程度 (2か月あけて2回打ちます) |
1回 22,000円(税込み) (総額では2回だと44,000円(税込み)です) |
世界で50歳未満の67%が感染していると言われています。
口唇ヘルペス感染のほとんどは無症状で、ヘルペスウイルスに感染した人々の大半は感染していることに気づいていません。
症状が出る場合は、痛みを伴う水疱やただれです。最初に感染した後、定期的に再燃することがあります。再燃の頻度は、人によってさまざまです。
HSV-1による性器ヘルペスは、無症状か、または自覚しないほどの軽い症状を示します。
また、粘膜周囲に感染することが多く陰部、鼻腔周囲、目の周りで症状が出る場合もありますし、稀(まれ)に手や足に出ることもあります。
症状と分布から診断されることが多いですが、キットを使用して診断することもあります。
治療方法としては、
放置でも通常は1,2週間で改善しますが、改善するまでの間にかなり強い症状でつらくなることがあるので抗ウイルス薬を内服したり外用薬を使用したりすることが多いです。